小林:
最後のキーワードは、「糸切り歯」だよ。
田中:
まさか!!!!?????
小林:
やっと、状況が飲み込めたようだな?
田中:
先輩、にわかには信じられませんよ。
駅のホームで後ろから来た見ず知らずの
女性が、ぱっとしゃがむなり、スーツの
タスキ掛けの縫い糸を、糸切り歯で噛み
切ったっていうんですか?
小林:
そうなんだ。
それも、所要時間、たったの4秒。
すごい早業だったんだ。
田中:
で、歯でかみ切った糸を、手でかざして、
「これが付いていましたよ」って言ったん
ですか?
小林:
いや、それが、俺も、気が動転していて、
よく覚えていないんだよ。
多分、その戦利品を、かざしただけで、
無言だったと思うな。
田中:
だとすると、その縫い糸は、どこに行った
んですか?
小林:
それも、定かではないんだけれど、多分、
彼女が自分のバッグにしまってくれたと思
うな。
田中:
公衆の面前ででしょう?
小林:
もちろん。
それどころか、総武線の電車は、混雑の
極みで、電車に乗っている人で、ホームを
見ていた人も多かったはずだよ。
ただし、あっという間の出来事だったん
だけどね。
さあ、これなら、「ひつまぶし」でも、
「ビフテキ」でも、おごる気になっただろう?
田中:
なりましたよ、なりましたよ!!!
でも、食事の前に、何点かクリアにしておき
たいことがあります。
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