2012年3月18日

思(おも)い過(す)ごし、病床(びょうしょう)に臥(ふ)せる、雇用主(こようぬし)、被雇用者(ひこようしゃ)、夜伽(よとぎ)、冗談(じょうだん)を休(やす)み休(やす)み言(い)う、現金(げんきん)だ、臨終(りんじゅう)

(夫)最近、君は僕の事を、「あなた」って
   呼んでくれないね。
(妻)そうかしら?
   思い過ごしでは?
   何て、呼んでいるかしら?
(夫)「ちょっと」「ネー」「おい」「そこ
   の人」「お兄さん」だよ。
(妻)それで十分でしょう。
   結婚した時、特に約束はしてないでし
   ょう?
(夫)「病床に臥せっている時もいつも一緒
    にいる」って誓ったよな。
(妻)はい、確かに。
   「あなた」って呼ぶなんて誓ってないわ
   よね。
   そんなに「あなた」って呼んでほしいの?
(夫)もちろん。
(妻)いいわよ。
   1回呼んだら、いくらくれる?
(夫)エッ! まるで、雇用主と被雇用者だね。
   1回につき、夜伽一回じゃダメ?
(妻)お兄さん、冗談は休み休み言ってくださ
   いな。
   それでは、得をするのは、お兄さんだけ
   じゃないの。
   現金でくださいな。
(夫)現金だな、君は。
 
(妻)そうよ。
   夫婦生活も40年ともなると、金銭関係
   のみで成り立っているんですから。
(夫)なるほど、じゃあ、「あなた」は、臨終
   の時に一回だけでいいよ。
   タダのはずだから。
(妻)しまった!
   
   
   

2012年3月7日

生前(せいぜん)、節約家(せつやくか)、陰口(かげぐち)をたたく、人様(ひとさま)、戒名(かいみょう)、居士(こじ)、お志(こころざし)、気前(きまえ)よい

(住職)生前のご主人は、大変節約家でいらっ
    しゃいましたですよね?
(檀家)はい、人によっては、ケチだと陰口を
    たたいていたようですが、主人は大変
    物や人様の心を大切にする人でした。
(住職)そうですか、では、戒名は、そういった
    内容を映したものにしましょうか。
(檀家)はい、それで、お願いいたします。
(住職)「清高節約頑固一徹居士」なんか、
    いかがでしょうか?
(檀家)結構なお名前をありがとうございます。
    ですが、「清高節約頑固一徹大居士」
    としていただけないでしょうか?
(住職)はい、ですが、後の方は少し値段は張り
    ますが・・・。
(檀家)いかほどでしょうか?
(住職)それは、お志ですから、いくらとは申せ
    ませんが・・・。
(檀家)ご遠慮なく、おっしゃってくださいませ。
    「3」位でしょうか?
(住職)できましたら、「5」位にしていただ
    けるとありがたいのですが・・・。
(檀家)そうですか、では、「50万円」という
    ことですね?
(住職)いえ、一桁違います。
(檀家)「500万円」ですか?
(住職)「大居士」の場合は、「7」位にして
    いただきたいのですが・・・。
(檀家)「節約居士」だけでしたら、おいくら
    になりますか?
(住職)お志ですから、いくらとは申せませんが、
    ご本人も、人生の最後位は、ケチせず、
    気前よく行きたいでしょうから・・・。
(檀家)分かりました。
    最後の節約型ので、「100万円」で
    お願いいたします。