2011年11月29日

気(き)がある、お慕(した)いする、名誉(めいよ)にかかわる、小耳(こみみ)にはさむ、よろしくやる、天地神明(てんちしんめい)にかけて、道理(どおり)で、バッチシ、

(同僚A)ねえ、知ってる?
     部長があなたの家に盗聴器を
     仕掛けたって?
(同僚B)エッ、まさか!!!
     じゃあ、私に気があるのかしら?
(同僚A)そういう問題?
     警察に訴えた方がいいんじゃないの?
(同僚B)でも、私がお慕いする部長だから・・・。
     
     ところで、あなた、なんでそんなこと
     を知っているの?
     おかしいわね。
     部長の名誉にかかわる秘密よ。
(同僚A)えーと、それは・・・。
     (ヤバい!)
     実は、寝言を小耳にはさんだだけよ。
(同僚B)どこで?
     まさか、二人で、よろしくやってるんじゃ
     ないでしょうね?
(同僚A)違うわよ!
     天地神明にかけて。
     部長は、私には、興味ないの。
     クスン。
     だから、私、部長のご自宅・・・。
(同僚B)あなた、まさか、盗聴器を・・・?
(同僚A)そうなの。
(同僚B)道理で。
     寝言まで聞こえるの?
(同僚A)バッチシよ。
(同僚B)そうなの。
     よし、じゃあ、私も、彼の部屋に
     仕掛けちゃおうっと。
(同僚A)彼って?
(同僚B)もちろん、部長よ。
(同僚A)私達、一体、どういう関係なの?
 

2011年11月19日

那覇(なは)、漫湖(まんこ)、恥じらう(はじらう)、逃亡記(とうぼうき)、カマトト、孔子(こうし)、生まれ変わり(うまれかわり)、卑猥(ひわい)、ご法度(はっと)、菩薩(ぼさつ)、

(上司)昨日那覇から帰って来たばかり
    なんだ。
(部下)那覇は、どうでした?
(上司)よかったよ。
    漫湖は、想像していたよりも
    きれいだったね。
(部下)そうでしたか?
    お仕事じゃなかったんですか?
    観光だったのですか?
(上司)半分半分さ。
    ところで、君、この地名を聞いても
    全然恥じらわないんだね?
(部下)エッ、どうかしました?
    どういう意味ですか?
(上司)君、どこの出身?
(部下)大分県です。
(上司)なるほど。
    僕は、市橋の逃亡記にこの地名が
    出て来て、笑っちゃったんだよ。
(部下)?????
    どういう意味ですか?
(上司)カマトトじゃないよね、君?
(部下)カマトトって、何ですか?
(上司)君、何年生まれ?
(部下)1993年です。
(上司)なるほど、若いな。
 
    彼氏は、どこの人?
(部下)埼玉県です。
(上司)だったら、彼に聞きなさい。
(部下)ダメです。
    あの人は、孔子の生まれ変わりの
    様な人ですから。
    卑猥な話は、ご法度なんです。
(上司)なんだ、君こそ、カマトト菩薩の
    生まれ変わりじゃないか。
(部下)いえ、私、いやらしい中年オヤジ
    をからかうのが好きなだけなんです。
(上司)よくもまあ・・・・!

2011年11月9日

バンザイ、飛(と)ばし、世界十傑(せかいじゅっけつ)、万(まん)が一(いち)、死なば諸共(もろとも)、地獄(じごく)の沙汰(さた)も金次第(かねしだい)、算段(さんだん)、有終(ゆうしゅう)の美(び)、あきらめムード、やり直(なお)し、謝罪会見(しゃざいかいけん)

(社長)君、もうバンザイだな。
(専務)社長、何を弱気な。
    ばれっこないですよ。
    うちには、「飛ばし」の
    プロがついてますから。
(社長)ハンマー投げの室伏さん
    のようなレベルかい?
(専務)そこまでは、行きませんが、
    世界十傑には入るレベルです。
(社長)もし、万が一、ばれた場合、
    君も、私と「死なば諸共」だぞ。
(専務)分かってます。
    社長、地獄までお付き合いしますよ。
    「地獄の沙汰も金次第」って言います
    から、たんまり、金を持って行きますよ。
(社長)じゃあ、その金をキープする算段につい
    て顧問と相談しようや。
(専務)そうですね。
    「有終の美」を飾りましょうや。
(社長)なんだ、君も、もうあきらめムードじゃ
    ないか。
(専務)へへへ、実はそうなんです。
    社長、命がなくなったって訳じゃない
    ですから、まだまだやり直しが出来ます
    よ、きっと。
(社長)そうか、まだまだ、90代だからな。
    じゃあー、やろう、「謝罪会見」を。

2011年11月3日

出来ちゃう(できちゃう)、乙(おつ)なもの、悲喜劇(ひきげき)、人様(ひとさま)、醜聞(しゅうぶん)、・・・ときたら、平気(へいき)の平左(へいざ)、そういえば、尻尾(しっぽ)をつかめない、ストレートに、鉄面皮(てつめんぴ)、正体不明(しょうたいふめい)

(同僚A)家政婦なんだけどさあ。
(同僚B)何だよ、いきなり。
     家政婦と出来ちゃったとでも言うの?
(同僚A)それも、乙なものかも知れないな。
     だけど、そうじゃないんだよ。
     家政婦ってのは、雇った家族と極めて
     近い距離に身を置きながら、その家族
     の悲喜劇を見て見ぬふりできるかどうか
     って問題さ。
(同僚B)確かに、どこの家族にも人様には言えな
     いような醜聞があるっていうからな。
     人間であれば、家政婦だって、同情した
     り、憤慨したり、殺したくなったりする
     だろうな。
(同僚A)そうだろう。
     ところが、うちの家政婦ときたら、何が
     起きても、何を見ても、平気の平左なん
     だよ。
(同僚B)彼女、ロボットなんじゃないの?
(同僚A)そうだな、もしかしたら、そうかも知れ
     ないな。
     そういえば、彼女がトイレに入ったの見
     たことないな。
(同僚B)確かめよう、ないの?
(同僚A)ないな。
     なかなか、尻尾をつかめないな。
(同僚A)ストレートに、聞いてみたら?
(同僚B)ダメだよ。
     「それには、お答えできません」
     って言われるだけさ。
     「ミタ」は、全く、鉄面皮さ。
(同僚A)彼女、「ミタ」っていうの?
     だったら、正体不明は、当り前さ。
(同僚B)どうして????!!
(同僚A)だって、「家政婦の『ミタ』」の
     脚本、俺が書いているんだけど、
     まだ、未完成なんだよ。
     そうか、いっそ、ロボットにしちゃ
     おうかな。